グラフィックデザイン

本事業におけるグラフィックデザイン

デザインを専門とするミュージアムが未だ存在しない日本においては、デザインに関する貴重な資料は、散逸や消失の危機にさらされ、また世界規模の文化振興への貢献が期待されるにもかかわらず、国内における所在情報の把握が難しい状況にあります。本事業では開始当初から「グラフィックデザイン」として資料の範囲をできるだけ広く設定して、国内のデザイン資料収集状況の調査をおこない、現状の把握につとめてきました。国内にはポスターをはじめとする印刷物を収集の対象とする機関が多くあることが確認できましたが、収集の対象は、各館の地域性や運営方針とも深く関わるために多様であり、「グラフィックデザイン」として範囲を定めることが困難であるという問題も同時にあきらかになりました。